雨にも急流にも負ケズ!ナガレヒキガエルの「産卵」

先日から調査を行っているナガレヒキガエルの集団産卵。 

今年も、なんとか無事に終えることができたようです。

●森から降りてくる様子はこちら「森と川をつなぐ生物ナガレヒキガエル」。 

●ペアになる様子はこちら「壮絶!ナガレヒキガエルのペアリング」

夜間、川の中はてんやわんやの大騒ぎ。

ペアになったカエルの上にシングルのオスが何匹も何匹も重なってきてラグビーボールのように大きく膨れ上がる場面も。

ガマ合戦」と呼ばれるこの現象、生まれて初めて目の当たりにしましたが、魂が震えるほど感動しました。

こちらがナガレヒキガエルが産んだ卵管。5mの中に3000個ほどの卵が入っており、これを木や岩にを巻き付けていきます。

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無事、夜の間に産卵が済んで一安心・・・と思いきや。。。。

翌日は土砂降りの豪雨に。

産み付けられたばかりの卵、さすがにこれほど白波が立っていれば残念ながら流れてしまったことでしょう。。。

がっくりと肩を落として川が落ち着くのを待ちます。

翌々日、雨が上がって、すっかり元の状態に戻った河川。

一応、念のために卵の安否を確認しに向かったところ

お、

おお!?

なんと、流されていない!?!?!?

急流で生き抜くために進化したナガレヒキガエル。

卵管は粘着質で流されにくく、とても頑丈な性質をもっています。

そのため、大雨が降っても流されることなく、卵を守ることができるようですね。

さらに産卵場所の多くは水深3mほどの岩と岩の奥深くにあって、あえて流れの影響を受けにくい場所を選んで産んでいるようにも感じました。

今思えば、確かにそういった場所はナガレヒキガエルのペアが集まる人気スポットで競争率も高く、ガマ合戦が多く起こっていたような気もしないでもありません。

カエルたちはそうした河川環境や周りの地形を熟知して産卵所を選んでいたのですね。本当にすごい。。。

カエルたちは産卵を終えると、すぐにまた森の奥深くへと帰っていきます。

豊かな森と清らかな川が残っているからこそ生きていくことができるナガレヒキガエル。

彼らが生きていけるということはその環境が残っているという証でもあります。

カエルが暮らしていけるような環境をいつまでも残していきたいと切に祈ります。

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雨にも急流にも負ケズ!ナガレヒキガエルの「産卵」” に対して2件のコメントがあります。

  1. 櫻岡泰生 より:

    息子がナガレヒキカエルを見たいと、以前から言っており何とか見せてやりたくて、色々な場所へ行ってはみてるのですが、どうしても見つけることが出来ません。
    もし、よろしければ、見つけるヒントでも教えて頂けませんか?

    1. 櫻岡さん
      なかなか自然界のナガレヒキガエルの生息地を見つけるのは難しいです。
      僕たちも3月末の産卵期には姿をみかけることもありますが、その2週間以外は森の奥深くに暮らしているため
      どこにいるか見当もつきません。。。

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