極太麺と甘辛ダレが魅力の「伊勢うどん」!その知られざる歴史とは

うどんの醍醐味といえば、「モチっとした弾力」と「のど越し」。

その概念を丸ごと塗り変えてしまうのが伊勢市の名物料理「伊勢うどん」です。

柔らかい極太麺を真っ黒で甘辛いタレで絡めて食べるという独特なスタイルのこのうどん。

正直、讃岐うどん大好きの私は昔からどうしてもこの伊勢うどんが好きになれなかったのですが、

伊勢市河崎にある「つたや」さんのうどんは格別!!

濃厚なたまり醤油にしっかりとした魚介の出汁が効いていて、めちゃめちゃ美味しい!

また、お父さんからお聞きした「極太麺に隠された本当の意味」や「伊勢の水運と伊勢うどんの関係」など、知らなかった文化と歴史を知る事で、苦手だった伊勢うどんが大好物に変わりました。

伊勢うどんがこんなにも奥深い食べ物だったとは。。。

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水運の町伊勢河崎が「名物」を生み出した

かつて水運の町として栄えた伊勢市河崎にある「つたや」。

つたやの名物といえば、どんぶりいっぱいに焼き豚が並べられた「焼き豚伊勢うどん」。

魚介出汁の効いたタレに肉厚の焼き豚の甘みが溶け込んで、旨味が信じられないほど倍増します。 
 
濃厚なタレと絡めた極太麺を豪快にズルズルっとすすれば、それはもう大変美味しゅうございますよ!はい。
 

あまり知られていませんが、伊勢うどんを食べ終わった後、丼に残ったタレは、お父さんに「割りお願いします」と頼むと魚介スープをもらえますので、それで割って飲むとこれがまた美味い!!!
 
最近ブームのつけ麺の方式に習ったわけではなく、何百年も前から、すでに割汁で最後まで汁を楽しむという味わい方があったわけですね。(蕎麦のつけ汁も蕎麦湯で割りますよね。)
 

極太麺と「お伊勢まいり」の関係

さて、しかしながら「伊勢うどんの麺」はどうしてこんなにも極太なのか、そこには実は「伊勢まいり」と密接した深い関係があります。
 
江戸時代には年間450万人以上が訪れたという記録が残る一大ブームだった「お伊勢まいり」。
 
伊勢のうどん屋にも、昼夜を問わず膨大な参拝者が訪れていたため、提供にもたもたしていると店の前に長蛇の列ができてしまう。もしくは参拝者も忙しいですから、店から離れて別の場所に行ってしまう。
 
つまり、いかに素早く効率的に料理を提供するかが商売の鍵でした。
 
そこで、考えついたのが客が来る前に予め麺だけ先に茹でておくという画期的な方法。
はじめから「麺を1時間茹でた極太うどん」という事で売り出せば、コシがないのが特徴としてウケるのではないかと考えついたんですね。
 
これで客が来たら茹で時間がかからず、すぐにうどんが提供できることとなりました。

水運の町が名物を生み出す

しかし、ただコシのない麺だけだと普通のうどん汁では味が薄すぎる。
 
そこで考え出したのが、「濃口のたまり醤油」を使う方法。
 
当時、伊勢は全国屈指の物資が集まる水運の町。たまり醤油の名産地である「愛知県の三河地区」は伊勢湾を挟んだ目の鼻の先にある場所という事で、簡単に入手できたんですね。
 
「三河のたまり醤油」と「伊勢志摩で捕れる豊富な魚介」の出汁、水運の町である利を活かして伊勢うどんのタレは生まれたそうです。
 
 
こうして完成した伊勢うどんは伊勢の名物料理として大人気となり、今日もたくさんの人に愛されています。
 
伊勢市周辺には数十軒という伊勢うどんを提供するお店がありますが、それぞれタレの味付けが異なります。
 
みたらし団子のような甘いタレから、つたやさんにようにしっかりと出汁の効いたタレまで様々なので、自分好みの味を探してみるにも面白いかもしれません。
 
ちなみに伊勢の人々は、麺の柔らかさから「離乳食」としても利用しているそうですよ。
 
物心つく前から、ソウルフードとして体の一部になっているわけですね。
 
名物料理には、その土地の歴史と知恵がたくさん詰まっています。
 
今日も、こんな美味しい料理を生み出してくれた先人と命に敬意を称していただきます、ごちそうさまと言いたいですね。
 
伊勢うどん様、心からごちそうさまでした!!

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