野生の力!「アナグマ」の肉で手足がポッカポカ
河川調査メンバーの一人が、知り合いの猟師さんから「珍しい肉」をもらったそうで、差し入れしてくれました。
それがこちら、二ホンアナグマの肉です。
ニホンアナグマは名前にクマと付いてはいますが、イタチの仲間。貉(むじな)とも呼ばれています。
穴を掘るのが得意なことからこの名前が付けられました。
アナグマが掘った穴をタヌキなど他の動物が利用することがあることから「同じ穴のムジナ」という言葉の語源になったとか。。。
ニホンアナグマを狙って狩りをする人はほとんどいないそうで、今回も鹿のワナに雄の成体がかかっていたそうです。
今回肉をいただいた猟師さんいわく「野生肉の中でもムジナが特に旨い」と密かに人気が高いとか。
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何が美味しいのかというと・・・
この分厚い脂身!!! ずんぐり体系のニホンアナグマは脂肪分が多く、この部位がとにかく旨いのだそうです。
そんな肉を食べるチャンスなど、人生でそうそうあることではありません。
生物調査期間中、お世話になっている民宿の女将さんにお願いして夕食の一品に加えていただくことに。
長年民宿を営んでいる女将さんでもニホンアナグマの肉をさばくのは生まれて初めてだったそうです。
半分に切ってみると結構、肉の色が濃いのがわかります。
今回はこれを使って「ムジナの味噌鍋」に仕立てていただきました。
具は肉とネギのみ。シンプルにアナグマを食したいという我々の意図を汲んでくださり有難い限り。
その気になるお味はというと・・・
脂身がすんごく甘い!! 食感もコリコリしていて非常に美味しい。
ただ生の時はとくに何も感じなかったのですが、肉に火を通し始めると独特の野生臭が出てきましたね。
ですが全然気にならない程度。 もう箸が進む進む。。。
調子にのって3倍もお替りしてしまいました。
写真のピントが後ろの汁に合ってピカピカ光っていると思いますが、すんごい脂だということがわかりますよね。
これを飲んだ直後から体がジーンと温かくなってくるのを感じます。汁のぬくもりとは違う、体の芯で火を焚かれている感覚。
そのおかげか、翌朝になっても手足の先までポッカポカしたまま。末端冷え性は一瞬で治るんじゃないでしょうか。
しかし、他のメンバーは「手足の温かさ」までは感じていないらしく、
麦わらさん、それニホンアナグマに憑りつかれちゃったんじゃないの???
といわれる始末。。。
確かに手先足先で穴を掘るアナグマですから、手足に効能が出てもおかしくはないですが、、、
え? もしかして憑依されている!?!?
だから私はずっとずんぐりした体型のままなのか!!(何も今日に始まったことではない。)
次回より「アナグマと暮らそう麦わら日和」「自然と暮らそうアナグマ日和」をお届けすることになりそうです。
アナグマどんぐり
近年、アナグマの駆除件数が急増
と冗談はさておき、ニホンアナグマは昔から穴を掘って畑や家屋を荒らすとして「害獣駆除」の対象とされています。
皆がこの美味しい肉の存在に気付いたからなのか、単純に個体数が増えてきたからなのかはわかりませんが、近年駆除件数が急増していることに一部の研究者たちが懸念の声をあげています。
鹿児島県では10年で43倍にも膨れ上がったとのこと。ここまで乱獲してしまうとやがては「絶滅危惧種」へと姿を変えてしまう恐れも。
日本の固有種であるニホンアナグマ、一定の駆除上限を定める必要性ももしかすると出てくるのかもしれませんね。
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