タチウオは「太刀魚?」「立ち魚?」
先日、尾鷲市の「もりば」という食堂で、「タチウオの天ぷら定食」をいただきました。
タチウオを1匹丸々使っているんじゃないかというほどの大ボリューム。
タチウオは皮に旨味があって、身に甘みがある白身魚。
揚げたてサクサクの天ぷらで食べると、外はカリッと、中はフワッとした食感が味わえて非常に美味しゅうございます!!
塩焼きなどで食べても美味しいらしいですが、私はやっぱり白身の天ぷらでいただくのが好きですね!
でも、このタチウオ食べるだけじゃなく、その生態もとっても魅力的な魚なので、少しご紹介させていただきたいと思います。
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タチウオは「太刀魚」?
タチウオの名前の由来は、体が刃物の「太刀」に似ていることから名付けられたと言われています。
銀色に光り輝く体。幅も平べったくて細長く、尾の先が鋭く尖っていて本物の刀のようですよね。そのため海外ではサーベルフィッシュという呼ばれ方もしているそうですよ。
ちなみに、タチウオの体に鱗はありません。表面にはグアニンという銀色の層で覆われているため、光り輝いて見えるのだそうです。
死後は、層が剥がれ落ちてどんどん銀から灰色に変わっていくため、光っていないタチウオは鮮度が低いということになります。買うときは、できれば銀色のものを選びたいですね。
ちなみにこのグアニンの銀色の層は、かつてはセルロイドに練りこまれて文房具の原料に使われたり、マニキュアのラメの原料にも使われていたこともあるそうです。
また、模造真珠(アクセサリーなどに使う偽物の真珠)の光沢を付けるためにもグアニンが使用されていることもあるそうで、知らず知らずのうちにタチウオのお世話になっている方も少なくないではないでしょうか。
タチウオは「立ち魚」?
名前の由来には他にも「立ち魚」からきているという説があります。
水族館でタチウオを見たことがある方ならお分かりの通り、タチウオは通常、頭を上にして背びれをゆっくり波打たせながら直立して泳いでいます。
これは餌となる獲物を探す際の「待機の姿勢」。
タチウオは泳ぎが苦手で餌を泳いで捕獲することがうまくないため、頭の上に獲物が近づくと、素早く下から噛み付くのだそうです。
そのために特化したのが鋭い歯。少ない機会を確実にものにするため、大きな口と鋭い歯になっているそうですよ。
タチウオが下にいるとは気づかず、頭上にやって来た小さな魚やイカ、甲殻類はひとたまりもありませんね。
昼間は水深40mから150mくらいの場所で群れて暮らしているそうですが、夜は獲物を狙いに、水面近くまで立ち泳ぎで上がってくるんだそうですよ。
まとめ
なかなか面白いタチウオの名前の由来。
今度、タチウオを食べるときはぜひ思い出して見てくださいね!