むー農園の新たな門出!!大塚さんの「三樹の教え」
先週日曜日、伊勢市にあるゴーリキマリンビレッジの大塚隆さん(通称:むーさん)のむー農園に行ってきました。
むー農園は、協生農法発祥の地にして、いつも私たちを広く受け入れてくれる大塚さんの写し鏡のような存在。
10年前に開墾して以来、モグラに、キジ、時には希少な絶滅危惧種の昆虫までが姿を現すほど多種多様な生き物たちの憩いの場となっています。。。
そんな農園では、現在再生作業の真っただ中。
一反の畑に植えている果樹は数百本。
成長とともに密に茂りすぎて日の光が入らなくなってきた樹木をマリンビレッジや松阪市の開墾農園に移植する作業が行われています。
移植先では、果樹たちは親木としての重要な役割を担います。
大木から収穫された果実の種を新しい農園に大量に植え「実生苗木」として増やす。
「協生農法果樹栽培」という新しいステージへ。
3年ほど成長した果樹の苗木を販売し荒廃農地再生基金へと充てるほか、受け持った荒廃農地に植栽することで、畑を就業可能な姿まで復元。
それから地権者や新しい担い手に引き渡すという大塚さんの壮大な構想がすでに出来上がっています。
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「三樹の教え」を体現
中国の故事である「管子」には「三樹の教え」という言葉があります。
一年の計は穀を樹(う)うるに如かず。
十年の計は木を樹(う)うるに如かず。
百年の計は人を樹(う)うるに如かず。
一樹一獲は穀なり。
一樹十獲は木なり。
一樹百獲は人なり。
どういう意味かというと、
1年計画で利を得ようとするなら「穀物」を育てるのが一番。
10計画で利を得ようとするなら「樹木」を育てるのが一番。
100年計画で利を得ようとするなら「人」を育てるのが一番。
1を育てて1の収穫があるのが「穀物」である。
1を育てて10の収穫があるのが「樹木」である。
1を育てて100の収穫があるのが「人」である。
大塚さんの一樹一獲は「野菜」、一樹十獲は「果樹」、一樹百獲は「後継者」、そして一樹千獲は「地球環境復元」いう考えは、まさに「三樹の教え」そのもの。
初期実験という一つの役割を終え、次のステージへと羽ばたいていく「むー農園」。
この日は、私と梅娘さんに、本来別の場所に移植するはずのブルーベリーの大株や山ウドを分けていただきました。
12年物の大株。根を傷つけないよう、周りを大きく掘り進めます。
私自身を1から育てていただき、最終的にどのくらいの収穫を与えられるような存在になれるのか分かりませんが、できる限りご恩を返せるよう、これからも励んでいきたいと思います。
むー農園の移植作業は3月15日(木)。実験農園の開墾作業は3月16日(金)。協生農法講習会は3月17日(土)に行われる予定だそうです。
残念ながら私は12日から3月末まで、また河川の生物調査に出かけてしまうため、今回の作業には参加させていただくことができませんが、もし興味のある方は「ゴーリキマリンビレッジ」または大塚さんのブログ「野人エッセイす」をご覧くださいませ。
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