協生農法の畑「初秋の散髪」
この春から「無農薬、無肥料、不耕起」で行う自然栽培の一つ、協生農法を実践している私。
9月になったので、一旦草刈りをして秋の種まきの準備を行うことに。
まずは草刈りをして、1週間ほど落ち着かせてから後日種まきを始めます。
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2週間ぶりの畑、その姿は・・・
お盆から2週間ほど出張していたので、その間、畑のことは一切ノータッチ。
戻ってきてから、恐る恐る畑の姿を確認しに行くと・・・
あらら!?!?
畑全面、足を踏み入れる隙間がないほど茂ってる。。。
すごいな、、、夏に1つの畦道が無くなる怪奇現象はありましたが、畑全体が完全に埋まるってことはこれまでなかったです。しかも、たった2週間目を離しただけでこうなるとは。浦島太郎状態ですわ。
ここまで茂ると、どこが畦道でどこが畑なのか、その境目が全くわかりません。。。
記憶を頼りに、草を刈り進めます。
道なき道を引き開く作業を続けていると、以前、熊野古道伊勢路でお話を伺った老夫婦のことを思い出します。(時代の変化とともに使われなくなった峠道、完全にシダに覆われていた所を2年かけて掘り起こしたという偉大な夫婦が三重県尾鷲市にいるんです。その話はまだ今度。)
なんとか真ん中の畦道を掘り起こしてみました。わかりにくいですが、これだけでも結構時間かかるんですよ。
しかし、2週間でよくこれだけ伸びたなぁ。私がいない気配を感じとって「今だ!」と一斉に伸びたんじゃないかと疑うほど。 そうだとすると、それはそれで楽しいですけどね(笑)
気になる畑の野菜は?
しかし、こんな状態で草の中の野菜はどうなっているのでしょうか。
野菜を探しながら刈り進めていくと、、、
ブロッコリーが結球しかけている!!!
他にも、前見たとき小さな実が付きかけていた木柚も
ずいぶん大きくなってます!
さらに、こちらは
GWに友人たちと植えた枝豆!!! めちゃめちゃ実ってる!!
収穫の時期が少し遅れてしまいましたが、大量に収穫することができました。
その量、驚きの一輪車1台分!!
これ全部、枝豆です。本来なら、こうして一度に収穫するのではなく大きくなったものから少しづつ収穫していくことで長期間収穫を楽しめるのですが、今回は時期が時期なので一気に収穫することに。
しかし、この量食べきれるかな。。。
刈りとる時も「気遣い」を忘れずに
協生農法は、微生物や虫、鳥など全ての生き物たちの力を借りて行う農法。(詳しくはこちら)
そのため草刈りの際も、いろんな生物に若干の配慮をしながら行う必要があります。
例えば
草を刈る時は根元から10センチくらいは残して刈り取ります。
これより短く刈ってしまうと、表土がむき出しになって微生物を太陽の光から守る術がなくなってしまうので、あくまで散髪する程度に残しておくことが重要!
刈り取った草は微生物が分解して、やがて豊かな土壌へと変わっていきます。
畑には、他にも様々な生物が。
草を刈るため、畑の中で一歩足を進めると、その度にバサバサバサっと無数の生物が動き回ります。
元気に飛び回っていたのは、こちらのコバネイナゴ。
周囲の田んぼはすでに稲刈りが終わっていたので、私の畑に避難してきたのか、結構な数がいましたね。もう佃煮作り放題って感じです。(私の地区では食べる風習はありませんが)
こちらはツチガエル。畑にいる小さな虫を捕食しながら暮らしています。
春に畑を造成した当初は、土がむき出しで生物の気配はほとんど皆無に近い状態でしたが、
植物が生えるようになると、そこを隠れ家や餌場とする小さな虫が集まり、またそれを捕食する生物も徐々に増え始めました。たった4か月ですが、大きな大きな変化です。
こうした生物の多様性が畑に生まれくる、命の循環を畑で行ってくれるようになると、その過程で様々な養分(糞や死骸など)が畑にもたらされ、どんどん畑が肥沃になってきます。
畑を多種混生にすればするほど、それに比例するように様々な生物も集まり、やがて野山のような状態に近づいていく。
野山は人の手がかからずとも植物が生き生きと育つ環境。
自然と野菜が育つ野山のような環境を畑に作り出そうというのが協生農法の狙いです。
理想の形までは、まだほど遠いですが、少しづつ進めてきたいと思います。
今回は、草刈りで一旦、こうした生物の住処を奪うことになりますが、畑の一部はそのまま草を刈らずに残しておくので避難場所(?)も確保。そのうちまた、草が伸びてきたら畑全体で活動してくれることでしょう。