ド根性ダイコンに「花マル」を!

秋にまいたダイコンの種。

その2週間後には7割が発芽

たった一か月で立派な本葉が!

 

それ以降、畑全体が水浸しになった台風21号の豪雨にも負けず

スコップが3本折れてしまうほどのカチカチの土にもめげず

根が凍結しかけるほどの雪にもくじけずに成長をつづけ

 

そして、ついに・・・!!

見事なダイコンが姿を現しました!!

 

おぉぉぉぉ!!!! 美しい白首ダイコン

これは、おでんにしたら美味しそう!!

 

よし、さっそく持ち帰って料理だ!!!

・・

・・・

ん!?

あらー、なんとまぁ可愛らしいミニマムサイズのダイコンですこと!!

慣行栽培で育てたものと比べると、この通り!!30分の1スケールくらいの大きさですかね。

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体の大きさと生命力は比例しない

このダイコン、姿こそ小さいものの台風や寒波に耐え、無肥料・無農薬・不耕起という環境の中でも立派に自分の力だけで育ってきた「ド根性ダイコン」です。 味も凝縮されて美味しい!

生命力の強さは慣行栽培のものとは比べものにならないほど強いはず。

・・・と、今の私がこういうと慣行栽培を行っている方からは「ただ虚勢を張っているだけ」としか捉えてもらえないことが多くあります。

中には「今年はダイコンできへんかったな。残念やったな。」と失笑されることも。

今年は小さかったな」ならわかります。

でも、この子たちの生き様や存在そのものを全否定する「できなかった」という発言だけは許せない

確かに小さいけど、ちゃんと出来てるやん。生きてるやん。 

根を張って懸命に頑張ってきたこの子たちが報われないことが悔しいんです。

 

肥料をあげて、ふかふかのベッドまで用意して、そんなお膳立てをすれば、ダイコンがブクブク大きく育つのは分かりきってます。甘やかして養殖のように育てるのが現在の農業だから。

でも私は大きいものが欲しいのではない。そんなものスーパーに行けばいくらでも売っているじゃないですか。

生命力あふれる野生のダイコンが欲しい。栄養じゃなく、そのエネルギーが欲しい。姿形や大きさは関係ない。

もちろん大きくてもいいし、小さくてもいい。実はどちらでもいいんです。 環境が同じところで育ったものなら生命力は等しく同じだから。 

悪環境の中で必死に生き抜いてきた勇者たちを私は誇りに思っています。

ダイコンは土壌の状態を表すバロメーター

ダイコンは秋から冬に近づくにつれ温度が下がってくると、寒い時期に備えて根に土の養分や水分を蓄えて肥大化していきます。

つまり、大きさは土壌の環境をそのまま反映しているということになります。

不耕起栽培1年目で、周りにほとんど養分がない状態の土壌では、蓄えようにも蓄えることができず、小指くらいの大きさで止まったということですね。

私に限らず、不耕起栽培を実践している方に聞いてみたところ、やはり皆さん「1年目は小指くらいの大きさにしか成長しなかった」とのこと。 

生態環境が整ってくるの従い、周りに吸収できる養分が増えると徐々にダイコンも大きくなっていくようです。

ダイコンは畑の環境を示すバロメーターとしても活躍してくれそうですね!

ちなみに、不耕起であっても何年も耕作されずに放棄されていた場所であれば1年目からうまくいく場合もあるそうです。

ダイコンの命は誰のため?

その後、ダイコンは冬に根に蓄えた養分を使って、翌春に花を咲かせ、タネをつけて生を全うします。

決して、人に食べられるためだけに生まれてきたのではありません。

でも私たちは、それを食物として取り入れることで冬を乗り越えられるエネルギーを受け取って生きています。

だから私は、食物としてだけではなく、植物として彼らの生きざまを見届けたいと思っています!

半分くらいはそのまま春を迎えさせてタネ取りにチャレンジすることが当面の目標。

タネは土壌の情報を記憶するという話もありますし、その土地に合ったダイコンへと変わっていく変移を観察していくのも楽しみです。

あっぱれ!ド根性ダイコン!! 

例え誰かが君を笑ったとしても、私はあなたに大きな大きな花マルをあげたい。

 

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