粘土質の畑では「里芋」が良く育つ!?
4月になったので、麦わら農園に新しいゾーンを増設しようと思います!
その名も「湿地帯里芋ゾーン」!!!
乾いた日が長く続いている今は、普通の土壌と変わりませんが・・・
少し雨が降ったらほれ、この通り。重粘土質のため、雨水が溜まって湿地のようになってしまうという環境です。
畑の4畝ほどがこういう状態にあり、1年間観察してきた所、このような場所では葉物はもちろん、根菜でもなかなか育つことができないように思えました。
そこで、白羽の矢を立てたのがこちらの里芋たち!!
里芋は、日当たりがよく水気の多い土壌を好む野菜。
水はけが悪い粘土質の畑は、裏を返せば「とても水持ちが良い」ということ。
つまりこのゾーンは他の野菜にとっては悪環境であっても、里芋にとっては好環境にも成り得るはず!!
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今回植える里芋は3種類。
一つ目は「エビイモ」。
エビイモは京芋とも呼ばれる京野菜のひとつ。粘り気と甘みが強く煮ても煮崩れしにくいのだとか。
特徴はこのエビのように反り返った独特の形状。
土寄せをしてわざとこのように曲がるように作っているそうです。
ちなみに私は、特に曲げるように土寄せするつもりはありません。。。(じゃあ普通の里芋を植えろよという)
2つ目は「ヤツガシラ」
ヤツガシラは「八頭」とも書くように、親芋、子芋、孫芋が1つの塊状になる里芋。(上記の写真はそれらを切り離したものです)
親芋に寄り添うように子や孫が1つにまとまっているため「子孫繁栄」の縁起物として正月料理などにも用いられています。
ヤツガシラは芋の部分を食すのはもちろん、赤い茎の部分も「ズイキ」として食べることができる優れもの。
煮浸けて食べると美味しいんですよね。。。
里芋の植え付け
2種類の里芋は植え方は同じ。
芽が出かけている部分を上にして埋めていきます。
埋めるために土を掘ってみると・・・
何日も日照りが続いているのに関わらず、しっとりと湿った粘土質の土。
まさに湿地の名にふさわしい!!
味の「エビイモ」にズイキの「ヤツガシラ」、種類の違う里芋を植えることで後々の楽しみ方も増えそうです。
3種のうち、最後の1種はまた今度紹介しますね。
また、うまいこと育ってくれれば里芋のハート形の大きな葉っぱは、虫や小動物の隠れ場所、そして半日向を好む植物たちにとっても好都合。新しいニッチを生み出すことができるのではと期待しています!!
本当は1つのゾーンとして固めるのではなく、畑中に点在させる方がより効果的なのだと思うのですが、やってみないと分かりませんね。
私が行っている協生農法は人間が野菜を育てるのではなく、微生物や虫、鳥、微生物、様々な生物たちの力を借りて野菜を育んでもらおうとする農法。 詳しくはこちら。
初期造成で重要なのは「野菜作り」ではなく「植物、虫、鳥、微生物を含む多様な生物が暮らせる環境作り」。
そのため1年目は「今の畑の特徴」を把握し、2年目に向けたプランを模索。2年目はその実験。
3年目は2年目でうまく行った場所の補充とうまくいかなかった場所の軌道修正。
これを続けていけば1歩1歩、理想の環境に近づけていけるのではないかと思っています。
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