協生農法3年目に向けた準備着々
こちらは去年5月、造成直後の畑の様子。
まぁ、畑というよりは完全に水田のままですね。
周囲の中で一番低い場所にあるということで、田んぼの水も入ってきています。
畝を立てるというよりは、種を蒔いた場所を踏まないようなんとか歩ける畦部分だけを掘ったという感じです。
あらためて見直してもかなり酷い環境です。こんな場所を畑にしようと考える人はまずいないでしょう。
今年3月からは畑の高畝化を開始。
盛った畝の上に、様々な果樹を植えて行きました。
こちらは先月の畑の様子。徐々に畑全体が活性化しはじめ立体的に。
キクイモや山ウドにシマラッキョウなど多年草のチカラもあり、少しずつ土壌にエネルギーが溜まりつつあるような印象を持っております。
夜の畑では毎晩、秋の虫たちによる大演奏会が開催中。
周囲の田んぼからはほぼ単音しか聞こえてこないのに関わらず、ウチの畑ではオーケストラのように様々な音が折り重なり響いてきます。(それでも近くの森には到底及びません。。。)
360度包囲の立体音響があまりにも気持ちが良いので、たまにビールを片手に1時間ほど座って聴いているのですが、こうして生き物たちも徐々に畑に集まってきているのを実感できます。
愛くるしい隣人の存在を身近に感じているからこそ、隠れる場所や餌場を提供したいという気持ちが湧いてくるのかもしれません。
協生。
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より多くの植物を混成させる
去年1年は「土地がどんな環境なのかを把握」。
2年目となる今年は「修正と今後の方針決め」をメインに行ってきました。
今の段階では、マメ科以外の「一年草の野菜」はなかなか成長しにくいようですが「多年草」であれば何の問題もなく育ってくれることが分かりました。今までの所、思った以上に順調な歩みとなっております。
この結果を受け、来年3年目は「多年草を中心に植生を豊かにしていく」ことを目標にしていきたいと思います。
2018年10月現在、一反の畑の中には、果樹などの樹木が41種類。野菜に山菜などが33種類とトータルで74種が混成していますが・・・まだまだ全然足りません。
欲をいえば150種類以上は欲しいところ。
実はまだ、目標の半分ほどなんですよね。
そこで今回、畑に多年草の山菜やハーブを10種類ほど導入。
霜が当たっても枯れない耐寒性の強いものだけを探したので少ないですが、来年の春にはさらに多くの種類を植え付ける予定です。
しかしながら、なぜそこまで植物の種類を増やしていく必要があるのか。
理由は大きく2つあります。
一つは植生が多様であれば「それぞれの植物を好む微生物」も比例するように増え、土壌の活性化を促してくれること。
二つは植物の種類を増やすことにより「害虫をタダの虫」に変えてしまえること。
畝に数種類しかない状態では害虫が発生した際、一つの野菜に被害が集中してしまうことがありますが、混成の場合そんなことは起こりえません。
今年、私のダイコンは全部食べられてしまいましたが、その虫の好む植物が近くにダイコンしかなかったのでしょう。もっといろんな種類の野菜を混成させていれば、少なくても全滅ということはなかったはず。
害虫は何故害虫になってしまうのか。被害が出るから害虫。被害が出なければタダの虫。
害虫を食べる生き物が集まる工夫をしオトリとなる植物を呼び水にするなどして畑全体を巨大なコンパニオンプランツにしてしまう。
そうすることで「害虫が普通の虫に変わる」という考えですね。
いろんな生き物が集まるきっかけとなり、肥料も提供してくれるわけですから、「むしろ益虫」。
私の畑の場合、3年目からが本当の協生農法のスタート。ここから奇妙奇天烈で不思議な畑が動き始めます。
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