むーさんのお野人イベントに参加してきました
先週21日に三重県伊勢市のゴーリキマリンビレッジで行われた、協生農法の提唱者である大塚隆さん(通称:むーさん)の講習会&親睦イベントに初めて参加させていただきました。
これまで8年間で2000人以上が話を聞きに来たという講習会。生命の物理論について、お得意のお野人ジョークも織り交ぜながら懇切丁寧にレクチャーしてくれました。さすがは大塚さんの熟練の技というか非常にわかりやすい!!
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全国に広がる協生理論!
この日は、東京、福井、和歌山、大阪、愛知、奈良、そして地元の三重からと総勢13名が参加。
皆さん、興味津々でムーさんの話に聞きいっていました。
三重県の自然マイスターとして、海や川、森、と様々なフィールドで自然と向き合ってきた大塚さんならではの協生理論は説得力が違います。矛盾点が一つもない。。。
参加者の中には、すでに協生農法の野菜作りを実践している人もいて、育ちやすい野菜の情報や、どんな果樹を植えているかなど実体験を聞くこともでき、非常に参考になりました。
80歳になっても現役で畑仕事をしたい、介護や福祉施設のプログラムの一環としてこの農法を取り入れたい、耕作放棄地に新しい農業ビジネスの活路を見いだしたい、自然の力で育った本来の野菜を食べたい、などなど一人一人が協生農法に期待することは様々。
野山に学び、多様な生物が活き活きと暮らせる環境を整えることで野菜が育つという協生農法は無限の可能性を秘めていると思います。
要は、この世の中で人間だけが特別な生物であるというエゴを捨てて、生き物に優しく、地球に優しく、体に優しく、みんなで楽しくのびのび生きましょうということ。
せっかく授かった知恵の実を己の欲のために使うのではなく、人間はそれぞれが力を発揮出来る場所作り、マネージメントをする調整するような立場で生命活動に参加すればみんな幸せ、そうなるためにはどうすれば良いのかに知恵を絞れば良いというように僕は解釈しています。
それが生物多様性の中の人間のあり方。
自然の植物と野菜は何が違う?
初めて講習会に参加した方から、こんな質問がありました。
「自然の植物と畑で作る野菜と一体何が違うんですか?」
これは協生農法の本質を捉える非常にいい質問!その答えを探るには現在、野菜がどのように作られているかを考えることから始めなければいけません。
野菜を太く大きく形がキレイに整った「規格」が求められる現在の慣行農業。それを作り上げるため一切のムダをなくして、いかに効率的に野菜を作るかに重きを置いてきました。
そのため、植物が根を張りやすいように土を耕し軟らかく、わざと土壌を何もないまっさらな状態にします。そこに野菜の成長に必要な窒素、リン酸、カリウムなどが入った化学肥料や有機肥料を大量に投入。
するとその養分を吸収して植物はむくむくと成長。本来大きくなる以上に立派に肥え太るという仕組みです。魚の養殖と原理は一緒ですね。つまり畑は野菜を作り出す養殖場というわけです。
無理やり大きく成長させられた野菜は虫に食べられやすく、病気にもかかりやすいため、わざわざ農薬を散布しなければならない。比較的安価で大量に流通させるためには、こういう風に作らないと採算がとれないというのが現状。このやり方で農家さんは一生懸命頑張っています。
「こうして人工的に作られた野菜を果たして自然の植物と呼べるか?畑で【作る】というのは…もはや農業というよりも工業だなわ」むーさんの言葉が胸に突き刺さります。
見た目のよい安い野菜を求めるなら「慣行農法」
肥料で味付けした美味しい野菜を求めるなら「有機農法」
自然本来の野菜を求めるなら「協生農法」
めちゃめちゃ大雑把に分けるならこんな区分になるのかなと。
消費者が何を求めるのか、状況に応じて臨機応変に選べるようになればいい。
知っているのに知らないふりをすることが何よりも悪いことなんじゃないかと思いました。
イベントの楽しみはそれ以外にも!
座学が終わると次は海洋実習。「む−タニック号」に乗り込み伊勢志摩の海へ!
まぁ海洋実習といっても、みんなで昼飯のキスを釣りに行っただけですが。。。(ちなみに僕は1匹も釣れませんでした。)
釣りスポットに向かう道中、二見浦の夫婦岩を海の上から見たり、湾内のイワシを求めてやってきたスナメリ(小型のイルカ)に遭遇するなど貴重な体験の連続です。
イワシがいる海の真上には鳥が群れていたりと、食物連鎖の一端を垣間見ることができました。
実にダイナミックだなぁ。。。
講習会場に戻ってからはお楽しみの豪華ランチ!!なんと贅沢で、なんと美味しいことか!!
こちら僕がお気に入りの協生農法で育ったシマラッキョ。普通は生食ができないほど辛みがありますが、ここではそのままガブリ!アクも苦味もなく甘みが強い!
他にも、シシ肉の薬膳カレーやスペアリブを一口食べれば体がカッカと熱くなります。野生のパワーって本当にすごい!!!
血抜きが上手なシシ肉は臭みは一切無く、とにかく脂が甘い!! 最近ジビエがブームになってますけど、食べるとみんなが夢中になる理由がわかりますよね。
日が暮れるまで未来について語り合う
講習会は10時30分から16時頃までの予定なのですが、僕を含め若手3人は特別授業で19時過ぎまで話を伺ってしまいました。
現代社会が抱える様々な問題の解決策、過疎化に高齢化、環境汚染、地方の就労、獣害、そして山林のあり方に至るまでそれぞれ具体的な野人理論をお聞きすることができました。
一つ一つは点ですが、その点を結びつければ全て解決していくところが明快で非常に面白かったです。勉強させていただいました。ムーさん、本当にありがとうございます!
僕たちが未来に向けて後世に何を残していけるのか。自分達の世代で終わらせるのではなく、持続可能な社会に変えていくためには、人間主体の価値観から脱して、本当の地球人としてのあり方を説いていく必要があると思います。
持続可能な新たな社会を開発する、生み出すのではなく、今までゴメンねとしっかり謝った上で、もう一度地球の仲間に入れ直してもらうということなのかもしれませんね。
いやー、楽しかったー。新しい仲間も増えたし、面白い話も聞けたし大満足!!
あっという間に1日が過ぎてしまった。 また是非遊びに行かせてくださいね!!!